【社労士が解説】労働法を勉強してビビった、意外と知らない勤務ルール10選
梅雨のジメジメでスカッとしない天気が続きますね。
梅雨が明ければ、夏本番ですが私の中で夏といえば、社労士試験の時期という印象があります。
私は合計3回も受験したのですが、勉強するたび目からウロコな情報がありました。
そこで今回は法律を勉強しないと知らないだろーという、意外な落とし穴を紹介させていただきます。ご参考になれば幸いです!
1.面接で彼氏がいるか聞いてはいけない。
面接なんてプライベートを含めて、人柄を知る機会だと考えていました。
ポイントとしては「仕事を遂行するにあたって、必要となる適性や能力があるか」を判断基準に質問をしましょう。
2.働き始めるときには、労働契約を結び、労働条件を書面で明示しなければならない
労働契約は口頭でもOKです。労働条件も労働条件通知書という書面を本人に渡すだけでOKなので、署名はいりません。
じゃあなんで署名をもらうかというと、言った言わないの水かけ論を避けるためなんですね。
「社長は口頭で給料30万円っていったじゃないですか!」「労働条件通知書に20万って書いただろ!」
「そんな書類もらった覚えはありません!」こんなトラブルに巻き込まれたら地獄です。
しっかりとした書面を結び、お互い気持ちよく勤務をスタートしましょう。
3.学生も社会保険に入らないといけない
学生でも正社員並みに働く方については、社会保険に入らないといけません。
年金事務所の調査が入ったら、2年前に遡って入ってくださいといわれますよ!
さすがに2年前に遡って社会保険料を払うことになったから、会社にお金を振り込んでくれ!
…なんて言えないですよね?
ヒマな学生でも人手が足りないからといって働かせすぎには注意しましょう。
4.通勤中のケガは労災の対象になる。
通勤中にドブにハマって腕を骨折したという場合、労災の対象になりえます。
申請すれば、医療費を国から負担してもらえる可能性があるんです。
5.給料は現金払いが原則
通常は銀行口座に振り込まれる形で給料が振り込まれますが、これは例外で同意をとった場合に限られます。
同意をとる場合は入社前に労働条件通知書を取り交わして、同意を得ました~という形式をとりますので、やはり労働条件通知書は大事ですね。
6.男性でも育児休業を申し出れば取得できる
男性でも育児休業は取れます。育児休業を5日取れば助成金の対象にもなりますし、どうせ世間の流れ的に強制的に育児休業を取らせる時代がくるんだから今のうちに育児休業を取れる環境をつくりましょう。
7.減給をするにも上限がある。
無断欠勤や遅刻をしたとして、減給にしたりすることってありますよね?
減給の金額は1日分の半額を超えてはならないというルールと、複数回の減給をしたとしても月給の10分の1以下でなければならないというルールがあります。
よく夜の街で働く人は、遅刻したりすると罰金という形でお金を取られていたりすると思うのですが、あれは夜の街で働く方が"従業員"という扱いではないからこのルールが適用されていないということなんですね。真似しちゃダメですよ。
8.大雪で従業員を休ませたときは、手当を払わなければならない。
よく大雪で車が出せなくて出勤できませんーなんて従業員から連絡があって、社長が今日は仕事を休みにします!なんて宣言することありますよね?その場合、会社の都合で従業員を休ませることになり、従業員の給与が減ってしまうことになるので、生活保障として休業手当を支払わなければならないです。
自然災害なのにそんな無茶な!と思われるかもしれませんが、ライフラインが止まるほどの地震や積雪などの場合は、休業手当は不要です。厳しい条件ですね。
災害大国の日本では、自宅で仕事ができるのなら、その環境を整えたほうがよいかもしれません。
9.有給を10日以上付与される方については、そのうち5日間を使わせなければならない。
何度も本人に有給を取れ!といったけれども結局取らなかったんですよーという言い訳は通用しません。
取らなかったら減給にするよ!の覚悟で取らせてください。
有給使わせる余裕なんてないよーという会社は今後の会社経営が厳しくなるかもしれません。
有給を取らせなかったときには、罰金が科せられるルールになっているんですから…
10.電話を取るために、休憩時間に待機させたら違法
手待ち時間といって、電話番として待機させた時間には、給料を払わないといけません。
今のご時世、電話秘書というサービスもありますので、活用して違法状態をなくしましょう。
いかがでしたでしょうか?こんなこと知っている!という方は相当、勉強されている方だと思います。
逆に知らなかったという方も心配しないでください。ブログで定期的に落とし穴となる情報を発信しますね!
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『助成金に強い社労士事務所』宮本人事労務パートナーズ
代表 宮本 欣弥